日本には海外発のアプリが多数リリースされていますが、その中でも中国で大流行中の「快手(クアイショウ)」をご存知でしょうか?
ショートムービーの投稿やライブ配信が可能なアプリであり、中国国内では快手を知らない人はいないでしょう。
2021年4月時点で日本版のリリースこそありませんが、抖音(Douyin=中国版TikTokのこと)と肩を並べるほどの人気っぷり。
中国発TikTokは危ない?問題点と人気爆発の理由を世界一わかりやすく解説今後は日本国内へ上陸することが予想されるでしょう。
どこに住んでいても快手の使用は可能であるため、配信アプリで海外進出を狙うライバーさん、ライブコマースなどが気になっている方は知っておくと良いでしょう。
もしかするとあなたが、日本初となる快手の第一人者になれるかもしれませんよ。
目次
「快手」とは何なのか?
総ユーザー数8.5億人越えのアプリ、快手。
初リリースは2011年とやや古く、まだ日本で配信がメジャーになる前から存在していたのだとか。
当初はGIF動画の作成・共有のためのアプリだったのですが、翌年にショートムービーの機能が追加!
そして2016年にはライブ配信機能が登場し、目覚ましい発展を遂げたのです。
機能面では日本で言うところの「ミクチャ」とかなり似ているでしょう。
【2021年最新】ミクチャとは?使い方や注意事項をイチから徹底解説
中国では抖音と快手が1、2を争うほどの人気っぷりで、特に快手は今後も更に伸びることが予想されています。
いずれは抖音を抜き、中国ナンバーワンアプリとして天下を取る……なんて噂もあるくらいですよ!
他アプリにない快手の特徴って?
配信アプリは星の数ほどあれど、注目を集めている快手。
総ユーザー数8.5億人、アクティブユーザーはその中でも4.5憶~と半数以上がアプリを使いこなしている点も気になりますよね。
多くの人々を惹きつける特徴や魅力とは一体何なのか?その秘密を探っていきましょう!
ライブコマースが充実している
元々はショートムービーを投稿するアプリだったものの、現在は配信機能に注目が寄せられています。
日本版TikTokはフォロワー数が1000人以上いなければ配信ができません。
しかし快手はフォロワー数や知名度関係なくライブ配信を行え、更には投げ銭制度まで搭載されているのです!
PocochaやBIGO LIVE、17liveのようにトーク配信やダンス配信などで投げ銭を得ているユーザーもいますが、快手が注目を受ける理由は“ライブコマース”。
ライブ配信によって商品を紹介し、リスナーに購入してもらうスタイルの販売方法のことですね。
日本で考えるならインスタライブやYouTuberの商品紹介を思い浮かべますが、これらは配信中に画面から商品を買うことができません。
観終わった後に専用のURLをクリック→購入の流れではないでしょうか?
しかし快手は配信中に買えるのが何より重要なポイント。
リアルタイム版通販番組をアプリで行っている感覚……という感じ(笑)
2020年に快手でのライブコマースを利用して販売されたアイテムの総額は約6兆3579憶円!(参照元:東洋経済オンライン)
1つのライブ配信アプリ内でこれだけ多額のお金が動いていることには、誰しもが驚くことでしょう。
商品紹介と聞けば化粧品やメイク道具などを思い浮かべますが、ここでは基本何でもアリです。
農家の方が果物や野菜を、下着メーカーの社員がストッキングを売るなど、美容だけに限らず、様々なアイテムが販売・流通しています。
インフルエンサーだけでなく素人さん多め
中国といえば網紅(ワンホン/中国のインフルエンサーのこと)の数が多く、彼女達がライブコマースで活躍している印象がありますが、快手は素人ユーザーも多め。
決して網紅だけに頼ることなく、商品を作り出した製造者が自ら出演する姿が目立つのもこのアプリの魅力でしょう。
地方に住む農家のご夫婦が自分たちで果物を売る様子なども頻繁に配信されています。
親近感の湧く投稿や配信が目立つ
「インスタ映え」なんて言葉が定着したように、投稿や配信でもとにかく“映え”を意識している人が多いでしょう。
とにかくオシャレに、とにかく可愛らしく……という風潮が日本では特に強いように思えます。
そんな中、快手は“映え”よりも“親近感”を寄せられる方が人気なんだとか。
キラキラとしたコスメやジュエリー紹介もウケが良いものの、毎日のお弁当作りやただラーメンを作っているだけのムービー、野菜の販売など、日常に近いユーザーの姿が好まれる傾向にあるのです。
全部が全部“映え”に注力しておらず、身近な感じがユーザーの高い支持を得ているのですね。
快手と抖音(TikTok)の違い
この2つはライバルと言われており、機能も似ていることからよく比べられることが多いです。
しかしながら全く酷似しているわけではなく、細やかな部分で違いがみられるもの!
中国の配信アプリについて知りたいなら、快手と抖音の異なる点は押さえておくと良いでしょう。
ユーザーの居住層が異なる
どちらも国民に愛されているアプリであり、メインユーザーは24歳以下の若者です。
日本も配信アプリの利用に関しては若者が目立っているため、ここは納得できる部分でしょう。
しかし2つのユーザーは居住層に違いがみられ、快手は地方ユーザー、抖音は上海や深センなど都会に住むユーザーが多いというデータが発表されていますよ。
(出典:東洋経済オンライン)
ターゲットが違うからこそ、快手は親近感溢れる配信や動画が好まれることが考えられるのです。
快手は「公式マーク」がない
以前もライサポにて紹介したTikTokの公式マーク。
TikTokの公式マークをつけたい!公式になれる確実な方法はある?InstagramやTwitterなどにも公式ユーザーの名前横にはチェックマークがついており、各アカウントとの差別化を図ることができます。
しかし快手に関しては「公式」の概念がなく、どんなに人気があっても「公式ユーザー」「一般ユーザー」と区分けすることがありません。
これは運営の意向であり、全員を平等に扱うのがモットーだそう。
だからこそ素人さんの投稿や配信も目立ちやすく、みんながバズりやすくなるよう工夫が凝らされているのですね!
国内の配信アプリでもPocochaやふわっちといった、敢えて公式制度を設けないプラットフォームが存在しています。
【最強】Pococha(ポコチャ )とは?ライブ配信初心者におすすめすぎる理由 「ふわっち」とは?ふわっちの特徴や収益システム、実際に使ってみた感想を紹介!知名度や人気がある人だけを贔屓しない、その姿勢が流行する理由の一つなのかもしれませんよ。
ショートムービーの最大投稿秒数にちょっとした違いが
かつての快手は最大57秒、抖音は60秒とどちらも1分近くの上限を設けていました。
たった3秒の違いですから、この2つが常に比較されてしまうのは仕方がないことだったのかもしれません。。
しかし2020年の夏ごろ、抖音はパソコン・タブレット版アプリのテストを行ったと発表。
どうやらスマホ版とは違い、こちらでは最大3分までの動画作成・投稿が可能になるのだそう!
最大投稿秒数に変化が起きれば、お互いの立ち位置もまた変わってくるでしょう。
そしてなんと快手も最大秒数を大幅に引き上げ、現在は最大5分までの動画をアップすることができるように!
日本版TikTokにも同じことが言えますので、今から新たな機能の搭載が楽しみですね。
快手を使いたいなら、まずは基本操作を知ろう
海外のアプリをインストールする時に悩ましいのが言語の壁です。
Clubhouseが話題になった時もそうでしたが、英語に苦戦して操作に悩んだ日本人ユーザーも多かったことでしょう。
【日本語訳】大注目SNS「Clubhouse」の全てが分かる|アカウント作成から退会まで快手は日頃からあまり親しみのない中国語となりますから、より一層ハードルが上がったように思えるのも無理はありません。
操作そのものはさほど難しくはありません。
きちんと段階を踏めば利用は誰でも可能ですので、まずは登録するところから始めてくださいね!
快手をダウンロード&登録する方法
ダウンロードの際に注意してほしいのが「快手」と「kwai」は別物のアプリということ。
快手は中国本土、kwaiは国際版となり、機能がそもそも違います。
国際版ですから日本人ユーザーが多いのはkwaiの方なのですが、こちらは7秒~最大15秒のショート動画投稿アプリ。
ライブコマースや中国本土の様子そのものに触れたい場合は不向きですので、気を付けてください。
- 公式サイトでQRを読み取るか、AppstoreやGoogleplayで「快手」と検索→インストール
- 左下のチェックボックスに同意→登録方法を選択(電話番号やApple、Wechatなどの登録が可能)
- 電話番号を入力後、二段目の「获取验证码」をタップ
- SMSにて番号が届くため、入力
- 他SNSを連携している場合は登録完了、していない場合はパスワードやユーザー名を入力する
多くの人が登録画面の「手机」「短信」「获取验证码」といった単語に引っかかり苦戦するのですが、
手机短信→電話番号でのショートメッセージ
获取验证码→確認番号番号取得
という意味です。
これらを知っておけばややこしい登録方法ではないので、困ったらこの記事を参考にしてくださいね!
快手で動画投稿がしたい!やり方は難しいの?
登録が完了したら、次は動画投稿のやり方を覚えましょう。
- アプリの真ん中にあるカメラマークをタップ
- タップ後「视频」が選択されているので、11秒、57秒、5分の中から選んで撮影開始
- 取り終わったら画像加工を行う
- 「下一歩」(次へ)をタップして投稿完了
撮り方そのものはTikTokなどとさほど変わらないので、あまり難しいものではありません。
加工についても文字入れは「文字」と記載されていたり、アイコンを見ればどんなことができるのかはなんとなく分かります。
WechatやWeiboとも連携して投稿することもできますから、同時にアップするとよりバズりやすくなるのでオススメですよ!
快手でライブ配信に挑戦しよう
言葉が分かるなら、ぜひライブ配信に挑戦してみましょう。
快手は投げ銭制度で稼げるアプリですから、国内では限界を感じていた方も、活躍フィールドを広めれば見える世界が変わってくるかもしれません!
中国語が分からないとできない、というのがデメリットですが、日本人の配信は注目されやすいもの。
快手では中国人観光客が日本の様子をライブ配信し、大きな賑わいを見せているのも日常茶飯事。みんな日本に興味津々ということですね。
こちらのユーザーの方にただ日本食を食べるだけの動画も密やかな人気があるんですよ!(笑)
ライブ配信を行う手順は以下の通りです。
- アプリの真ん中にあるカメラマークをタップ
- タップ後「直播(LIVE)」を選択し、サムネイルや一言などを設定する
- 配信の確認画面が出るので、「下一歩」をタップ
配信の仕方は日本のアプリとかなり似ているので、慣れたライバーさんからすれば親しみを感じることもあるでしょう。
快手はスマホだけでなくパソコンでの配信も可能です。
今後、快手の日本版はリリースされるのか?
中国で絶大な人気を誇る快手ですが、現時点でのリリース予定の発表はありません。
TikTokのライブ配信機能も最近リリースされたばかりですから、上陸までにはもう少し時間がかかるのではないでしょうか?
日本ではショートムービー=TikTokが定着してしまっているため、快手が参入してもすぐには爆発しない可能性さえ考えられます。
また国内はライブコマースに関しての発展も今一つなので、今すぐの日本版リリースは難しいと思いますね。
それでも世界からは注目を受け、日本人でもインストールしている人が一定数いるアプリです。
時期は分かりませんが、高確率で上陸することが予想されるでしょう。
その時はライブ配信アプリでの稼ぎ方やショートムービーの在り方にも、変化が起きているのかも……?
魅力たっぷりの快手!まずは登録して使い方を覚えてみよう
海外アプリを難しく考えてしまいがちですが、17liveやビゴライブ、そしてTikTokさえも元は海外発。
快手を日本上陸前から目を付けておけば、ライバーとして一歩先を行けるかもしれませんよ。
言葉の壁はあれど、まずは登録してある程度使いこなしてみることが大切です。
ライブ配信には至らずとも、ショートムービーの作成から始めてみるといいでしょう。中国には中国の良さがあることを実感できるはずです。
手順を追いながら登録し、快手の人気ぶりに触れてみてくださいね。